橋本剃云

Valid CSS

剃髪・愛の会Q&A No.0007

おたよりはこちらから サイト内・サイト外検索

Q0007.

先日、「バリカンで剃る」というフレーズを耳にしました。「剃る」ということは、やっぱりアタッチメントなしのバリカンって痛いんですか?

A0007.

バリカンで「剃る」という表現は不正確な言い回しです。確かに、バリカンで髪をごく短く刈り込むことを「剃る」と表現する人も時たまいらっしゃいますし、英語でもバリカンで頭を丸刈りにすることは「cut」や「chop」よりは「shave」で表現することが多いようです(→【Q0005】)。

しかしながら、カミソリで毛髪を剃る際には皮膚の表面ピッタリに刃を当てる(ので、手元を誤ると皮膚を傷つけます)のに対して、バリカンで髪を刈る際には、2枚の刃が頭皮より0.5mm〜1.0mmくらい上(具体的な数値は機種によって異なります)の位置で噛み合って、それによって、頭皮に対して垂直に向いている髪を2枚の刃で挟み込んで切り落としていきます。なので、バリカンの刃を素直に頭皮に沿わせて使用している限り、痛いということもありませんし、ましてや出血するということは絶対にありません。

そもそもバリカンというのは、刃渡り1mmくらいの小さなハサミ1組の板の上に何十個も並べて鍛造して、その2枚の板がスムーズに擦りあうように固定したものです。実際にバリカンの刃の現物を触ってみたり、あるいはどこか目視できる場所の体毛(例えば腕あたり)を実際に少しだけ刈ってみたりすればすぐわかると思います。

もちろん、そのバリカンの刃で刈れる能力を超えて一気に大量の毛を刈ろうとしたり、あるいは刃の向きがきちんと頭皮と平行になっていない状態で無茶な動かしかたをしたりすると、うまく刈り取れなかった髪が刃に引っ掛かってしまいます。それをそのまま引っ張ってしまうと当然、痛みがありますが、これは「髪を引っ張られた痛み」であって、「刃物で切れた痛み」ではありません。

❤ ❤ ❤

というわけで、少なくとも日本語では、バリカンは髪を「刈る」ためのものであって「剃る」ためのものではない、ということを強調しておきたいと思います。

 

↑ Q&Aコーナー