みなさんお久しぶりです。こちらの「ブログのようなもの」は長らくぶりの更新になります。
さて、弊社ではここのところ、【弊社サイトの運営方針:(2) 技術的な話】の記事を書くために色々と実験をしておりました。その実験に使う材料としてちょうど、ジョークサイトの大御所『虚構新聞』のこの記事を使っていました:
●AKB峯岸メンバーの毛髪、次回シングルの封入特典にこれは嘘ニュースです恋愛禁止ルールを破った「お泊まり」を週刊誌に暴露されたアイドルグループ「AKB48」の峯岸みなみメンバー(20)が、31日夜、頭を丸刈りにしてファンに謝罪した。この衝撃的な姿が波紋を呼ぶ中、切り落とされた峯岸メンバーの毛髪が来月にも発売されるシングルCDの封入特典として再利用されることがわかった。
(以下略)
http://kyoko-np. net/ 2013020101. html
(2013.02.01付)
この記事は発表当時、ネット上で盛大な反響を呼び、中には「AKBグループの仕掛人・秋元康氏はそこまでエグいことをするのか!人として許せん!」と大真面目に憤慨するような反応もありました。もちろん、『虚構新聞』というサイト名で最初から明らかなように、このニュースは全くの虚構、すなわちフィクションです。
(というか、掲載されている写真が峯岸氏のあの「涙の謝罪」動画のキャプチャでもなんでもなく、瀬戸内先生の法話のものになっているというのに、騙されて憤慨している人たちはなぜそれに気付かないのか…。普段ワタクシは「最近の若い者は…」という言い回しをなるべく使わないようにしているのですが、さすがに今回ばっかりは「最近の若い者はたるんでおる!」と喝を入れさせてください。)
…と、昔話はそのくらいにして、最近になってこの記事を読み返して秀逸だなと思ったのが、提示されているデータが非常に的確だということです。
峯岸メンバーの毛髪について、運営側では「彼女の覚悟をファンにも実感してほしい」として、来月発売予定のニューシングル「ようかん夫妻」の封入特典に、1センチほどに細かく刻んだ毛髪片を同梱する意向だ。峯岸メンバーはもともと長髪だったため、初回出荷の200万枚全てに封入できるという。
そもそもイマドキ、初回出荷数が200万枚もあるのか、というツッコミはいったん脇に置いといて、確かに、人間ひとり分の髪をCD200万枚向けに分割するとしたら、CD1枚あたりの割当量は数センチ程度になります。
ちょっと計算してみましょう。
人間の頭髪は、一説によるとひとり10万本程度と言われています。ということは、その10万本をCD200万枚ぶんに分けようとしたら、CD1枚あたりの量は単純計算で「わずか1本の髪の20分の1」ということになります。峯岸氏のロングヘア時代の写真から判断するに、断髪前の長さは50cm以上はあったと思われますので、うまく作業すれば2〜3cmくらいは採れそうですが、作業工程でのロスを考慮すると、1cmというのはそれなりに順当なところでしょうか。
ただ…実際にこの作業をしようとしたら、とんでもなく作業が面倒になりそうです。セルフバリカンの経験がある方なら当然ご存じだと思いますが、数センチ程度に短くなった毛髪は静電気で容易に動いてしまいます。そんなに細かく截断した髪を200万枚ものポリ袋に封入しようとする時点で、気の遠くなる作業になりそうです。この場所も冷静に読めば、無理筋だということがハッキリわかります。
ちなみにこの記事は、次のようなパラグラフで締め括られています。
毛髪封入の知らせに、「AKBヲタ」を自称する漫画家の男性(59)は「みぃちゃんの髪の毛をご飯にふりかけて食べたい。わしは300枚買う」と、意気揚々として語った。この、自分を「わし」と呼んでいる「漫画家の男性(59)」とは、小林よしのり氏のことです。もちろん、このパラグラフも小林氏の実際の発言ではなく虚構新聞社のでっち上げですが、小林氏が「AKBヲタ」であることは誰の目にも明らかですし(→2013.01.31(木) AKB48 峯岸みなみの丸坊主について - 小林よしのりオフィシャルwebサイト)、謝罪動画公開からその日のうちにこれだけのクォリティの記事を間髪入れずに発表できるあたり、虚構新聞社の社主さんは普段から情報のアンテナを高く張り巡らせているんだな、と感銘するばかりです。
P. S.
ちなみに、文中に書かれている「ようかん夫妻」というタイトルは、AKBグループとは全く関係のない人たちがかつて実際に発表した作品です(→Google検索「ようかん夫妻」)。虚構新聞社の社主さんが学生さんだったころにテレビ番組で頻繁に流れていたそうですから、たまたまその時のことを覚えていらっしゃったんでしょうね。
ではでは、今日はこんなところで。
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