橋本剃云

Valid CSS

剃髪・愛の会
技術的な話 §0005
既存のパッケージは使いません

おたよりはこちらへ 検索 出典について

突然ですがクイズです

突然ですが、弊社サイトの外観(デザイン)をごらんになって、すぐに「あ、あそことよく似たデザインだ!」と思い浮かぶようなサイトはどこかあるでしょうか?

…たぶん大半の方にとっては、「各部分ごとに見ていけば他のサイトと共通のパーツがいろいろあるけど、全体がどこかのサイトと似ているかと言われると、特定のサイトはあまり思い浮かばない」というのが答えになるんじゃないかと思います。



















はい、それで正解です

目 次
 
1. 答:弊社サイトの骨格は100%自社開発です
2. なぜ、既存のシステムを使わないのか
  ●自分にとって最適な環境がほしい
  ●ある日突然ストップ、の心配がない
3. でも、いざという時は大丈夫なの?
4 アニメーションしません
5. いまだにガラケー対応です

★答:弊社サイトの骨格は100%自社開発です★

というのも、弊社では、

は一切使用せず、サイトの骨格部分については文字デザインスタイルシート100%自社開発という方針を創業以来ずっと貫いております。

実のところ、いまだに文章の大半はテキストエディタで直接HTMLを書いています。読者の皆さんの大半にとってHTMLといえば、高校や大学の「情報」の授業で少しは書かされたけど、スマホにも対応したイマドキの技術の詳しい話は全然分からない、という状況でしょうか?

もちろん、毎回行うような定番の操作は簡単なキー操作ですぐ実現できるように仕掛けを仕込んであります。さすがに超初心者さんのように、すべてのタグを1文字ずつポチポチと打っているわけではありません。

あるいは、表などのデータ作成にはExcelをはじめとする外部アプリも使っていますが、これも結局、Excel上でHTMLタグを含んだ文章データの形に整形しておいてから、最終的にはテキストエディタにコピペして作業完了となります。

もちろん、アイコンなどの細かい素材については色々なところからフリーのものをダウンロードしてきたり、画面のデザインを決める「スタイルシート」についても各所の解説サイトにあるサンプルコードのコピペに手を入れて使ったり、ということをしていますので、「サイトのコンテンツ全部が100%自社開発」と主張するつもりは毛頭ありません。
❤ ❤ ❤

★なぜ、既存のシステムを使わないのか★

ここまで書いてきて、「なぜ、楽にサイトを作れる方法が既にあるのに、わざわざ自社開発にこだわるのか?」という疑問をお持ちのかたもいらっしゃると思います。

これは結局のところ、次のような点に集約されると思います。

●自分にとって最適な環境がほしい

自分が求める条件を全部満たした制作環境を確保しようとすると、既存の製品に小さな改造を加えるだけではどうしても限界があります。場合によっては内部の基本構成や、元になるデータの配置などをゼロベースで見直す必要が出てくることもあります。

自社開発にすることでフォルダの配置も自由にできますし、画像などのファイル名も当然、好きなようにつけられます。そうすると、今まで別の場所で使ってきて手になじんでいる画像管理ツールなどをそのまま使うこともできて、さらに快適さが増す、という好循環が生まれます。

●ある日突然ストップ、の心配がない

CMSなどのツールは、提供元の都合で随時改版されます。CMS本体だけでなく、それを動かすためのスクリプト言語(今の流行りはPHPでしょうか)と、MySQLなどのデータベースエンジンもやはり、その時々の開発元の都合によって改版されます。

そういう状況なので、「今まで使えていたはずの機能が、ある日突然使えなくなって困った」という事態が、世界中のいろんなサイトで日常茶飯事です。

実際、橋本自身も以前に苦い経験をしたことがあります。

以前、某零細IT企業で仕事の進捗管理のために、ネット上で公開されていたスクリプトを拾ってきて使い始めたのですが、ある日突然、スクリプトを動かすために必要な「Ruby言語」というパッケージが新しいものに更新され、その際に一部の古い機能が削られてしまいました。たまたま問題のスクリプトは削除対象の古い機能を使っていたため、全く起動しなくなってしまいました。

もちろん、その古い機能に依存している部分だけをうまく書き換えればそのスクリプトも復活するはずだということ、その修正作業もそんなに難しくなさそうだということ、これは誰の目にも明らかです。でも残念ながらというべきか、ポンコツ企業の化けの皮の内側というべきか、Ruby言語の読み書きができる人は橋本自身を含めて誰もおらず、結局そのシステムは、試験運用段階のままボツになってしまいました。

話を戻します。

もし、自分で中の構造まで把握していれば、何か問題があったときには当然、自分で対応できます。そこが最大の強みだと思っています。

また、設計のために使っている道具も、何十年も前から今までずっと生き残ってきたような古典的な製品が大半です。(Excelも実はそういう製品のひとつです。)なのでこれらの製品については、「ある日突然、旧版との互換性をバッサリ切り捨て」という可能性は少ないだろう、という読みもあります。

とはいっても、今年末でサポートの終わるWord 2010あたりでは、「ある日、WindowsUpdateをかけたら旧タイプの数式エディタが削除されてしまった」という事件がありました。とはいえこれは、マイクロソフトとしてはかなり異例な手法のように思えるので、もしかしたら重大なセキュリティホールとか、数式エディタの開発元との法的トラブルとか、そういう「やむを得ない理由」があったのかもしれません。
❤ ❤ ❤

★でも、いざという時は大丈夫なの?★

…と、ここまで自社開発のメリットを挙げてきましたが、当然、自社開発にはデメリットもあります。その最大の泣き所は、「大人数で管理を分担したり、担当者の人事異動が発生したりする場所には使えない」ということです。

弊社サイトは現状、主宰の橋本にとって最も作業のしやすい体制で運営しています。また、チョコチョコと開発した道具の中には、第三者がマトモに理解できるような取説が存在しないものも多々あります。

もし、そんな状況で橋本に何か重大なアクシデントがあると、残された人が管理を引き継ごうにも、内部のどこがどうなっているのか全く分からない、という状況に陥ります。

なので、人の入れ代わりが頻繁に発生するような場所では、多少の不満があってもできるだけ標準的なツールを使うこと(これによって、経験の浅い新人さんを参加させて教育するということもスムーズに進みます)、重要な部分については当然ですがきちんと原図や資料などを残しておくこと、などの配慮が必要だろうと思います。

一方で弊社サイトについては、現状ではほぼ橋本の個人運営と言っていい状態です。さらにいうと、もし今いきなり何かトラブルがあった場合には、「そのときはそのとき」と腹を括ってサイトを閉鎖するのも十分アリだろうな、という考えで運営しています。

というわけで、橋本のワガママにしばし、お付き合いいただければ幸いです。

❤ ❤ ❤

★アニメーションしません★

それともうひとつ、弊社サイトでは現状、読者の操作に応じて画面の中身が動く、ということをほとんど行っていません。

この理由についてはまた別の記事にまとめようかと思っていますが、とにもかくにも、そういう「凝った仕掛け」を組み込まないのでそのための大がかりなパッケージが不要、という理由もあります。

❤ ❤ ❤

★いまだにガラケー対応です★

そして実はこのサイト、いまだにガラケーでも大半の内容がすらすら読める設計になっています。そちらへの配慮も考えるとあまり派手な演出は避けたいので、その意味でも最近の派手なパッケージは使いたくないのです。

もちろん、パソコンやスマホと同等の完璧な表示をガラケーで、というのは無理な話ですが(費用対効果の面でも、今やごく少数になったガラケー利用者のためだけにそれほど多くの手間はかけられません)、少なくとも本文はほとんど問題なく読めるようになっているはずです。

とりあえず、ガラケーのサービス停止は2026年3月末と予告されていますので(→NTTドコモ)当方でも様子を見ながらガラケー対応を続けていこうと思っています。

❤ ❤ ❤

ではでは、一旦こんなところで。
 
§0004 アーカイブサイトを利用する

つづく