橋本剃云

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剃髪・愛の会§0003
髪をメンテナンスフリーにしたい方へ。
オススメはスキンヘッドじゃなくて、
0.5mmの丸刈りです!

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スミマセン、また時間があいてしまいました。夏に体調を崩して、まだ十分には回復していなかったようです。

さて、今までの声かけでは何度となく、女性と思われる方から

毎日の髪のケアや
ブローが面倒。
いっそ
スキンヘッドにしたい。
そうすれば、
この手間から
解放されるのに!

という主旨の発言が聞かれました。今回はこれについて語っていきたいと思います。

目 次
 
1. 剃髪って、意外と面倒ですよ
2. オススメは「0.5mmの丸刈り」です
3. メンタルをやられちゃったときにも
4. 「剃髪」と「0.5mm」は相互往来が可能です
5. 女性の場合:丸刈りが無理なら、スポーツ刈りでなんとか頑張りましょう

★剃髪って、意外と面倒ですよ★

髪のケアが面倒。長い髪がなかなか乾かない。確かにそれは、ある程度以上まで髪を伸ばした人には共通の悩みだと思います。毎日毎日のこの手間を何とかできないか、と考えるのは自然なことですよね。確かにそこまでは、完全にその通りです。

でも、だからといって髪を完全に剃り落として、いわゆるスキンヘッドにしたら楽になれるかというと、答はNOです。剃髪しても髪は毎日のびてきますし、髪の永久脱毛は現実的ではない(→【Q0010】)ので、美しい剃髪姿を維持するためにはできれば毎日、最低でも2〜3日に一度はしっかり頭を剃る必要があります。

そして、頭髪ぜんぶを一通り剃るためには、電気カミソリを使っても(→【電気カミソリでルンルン♪】)、あるいはお風呂につかってT字カミソリを使うにしても(→【いざデビウ!お風呂でT字カミソリ】)、1回でだいたい20分くらいはかかります。ブローやセットの手間は確かに省けますが、その代わりに、毎日丹念に剃る手間が発生してしまうのです。

これを読んでいるあなたが成人男性のかたで、普段からきちんと身だしなみに気を使っておられるかたであれば、「本気キレイな剃髪常に維持しようとすると、毎日のヒゲ剃りの手間の5倍〜10倍くらいの気力・労力が必要です」とご説明すれば、たぶんすんなりと納得していただけると思います。

いっぽう、女性のかたで、スキンヘッドは楽だろう、とついつい思ってしまうかたの場合、「どうせ剃るだけなんだから、普段から自分がやっているムダ毛の処理と大差ないだろう」と軽く考えていらっしゃるのだと思います。でも、それは大きな間違いです。

まず、ムダ毛と頭髪とでは、生えている毛の本数が100倍は違います。一説によると、ひとりの人間の頭髪はぜんぶで10万本以上あるとも言われています。

加えて、ムダ毛の場合は少しくらいの剃り残しがあっても普段は誰も気にしませんが、頭髪を剃った場合、剃り残しがあると派手に目立ちます。なので、剃髪するからには、たとえば人前で水着姿になる日の前夜のように、剃り残しがなくなるまで丁寧に剃る必要があります。それを毎日つづけるのって、実はものすごく面倒だとは思いませんか?

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★オススメは「0.5mmの丸刈り」です★

なので、「髪のケアの手間をとにかく省きたい」あるいは「髪なんて伸ばしていても邪魔なだけ、無くなってほしい」という人にオススメなのは、剃髪ではなく0.5mmの丸刈りです。そこまで短くしてしまえば、毎日のシャンプーがものすごくラクになります。お風呂上がりに髪を乾かす際も、バスタオルを頭に当てればすぐにタオルが水分を吸ってくれます。また、寝癖とも無縁になるので、毎朝の寝癖直しのブローも不要になります。

加えて、バリカンを頭に当てる頻度も、週に1回くらいのペースで大丈夫です。髪が伸びる速さは1日あたり0.3mm〜0.5mmといわれていますから、0.5mmに刈ってから1週間経てば3〜4mmくらいになります。その長さであれば、まだ頭皮の青白さが少々透けて見えます。そのくらいのタイミングで刈り直せば、またキレイな0.5mmの丸刈りに戻ります

ついでにいうと、セルフカットの大きなメリットは他にもあります。それは、「理美容室に行く必要がなくなる」ということです。カット代も浮きますし、長時間の順番待ちとも完全に無縁になります。バリカンは安いものならば2000円前後からありますが、そのくらいのお金は、理美容室で1回カットしてもらうだけですぐに飛んでいきますよね。このメリットもあるので、0.5mmの丸刈りをセルフバリカンで、というスタイルは二重・三重に合理的なのです。

《若干の補足》

  1. バリカンの現物を見たことのない人は、「バリカンからアタッチメントを外して頭に当てたら、刃先が頭皮を切ってしまって、出血するのでは???」と思われるかもしれません。でも、それは完全に誤解です。バリカンの刃先の図解が手元にないので説明が難しいのですが、刃先のうち頭皮に接触する部分はきちんと丸まった形にできていて、髪を切り落とす場所はそこから0.5mm〜1.0mmくらい離れています。なので、アタッチメントを外したバリカンを頭に当ててもまったく問題ありません。

  2. もうひとつ、今まで何のことわりもなく「0.5mm」と書いてきました。あるいはTwitterでも何度となくこの数字を出してきました。でも実は、バリカンからアタッチメントを外して刈ったときの長さには、それぞれの機種による違いがかなりあります。たとえば、私がいま使っている2000円の家庭用バリカンの場合は1.0mmくらいですが、その前に使っていた機種では0.5mmでした。なので正確にいえば、「アタッチメントを外して、そのバリカンでカットできるいちばん短い丸刈りにするのがオススメ」ということになります。
    ※バリカンの長さについての検証結果を【「週イチで0.5mm」をオススメしている件について】に掲載しましたので、そちらもご参照ください。
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★メンタルをやられちゃったときにも★

先日(2017.09.29〜09.30)の声かけでは、「メンタルをやられてしまって、シャンプーどころか風呂に入る気力もないようなときには、女性でも思い切って丸刈りにしてしまうのがオススメ」というツイートを見かけました。

言われてみれば、確かにそれも一理あると思います。髪を長く伸ばしたまま洗わずにいるとすぐに汚くなってしまいますので、その長い髪が現在の精神力で扱いきれない「お荷物」になっているのであれば、文字通り「切り捨て」てしまうことを考えてもいいかもしれません。

ただ、この場合にはセルフバリカンにこだわる必要はなく、月に1回くらいのペースで理美容室に行くという選択肢もあります。カットのみの千円カットでもいいですし、シャンプーまでやってもらえる普通のお店に行けば、カット後のシャンプーの際に、頭皮のフケも一緒にキレイに洗い落としてくれます。

《注意:女性の場合》

とはいっても、女性がこの選択をする場合には、今のところまだまだ女性の丸刈りに対する世間の偏見には厳しいものがあるので(そのへんについては、前回の記事【§0002 女性の坊主が流行ってほしい、という多くの声について】をご参照ください)、「自傷の症状が出た」と思われないようにするための工夫が必要です。髪が長いまま理美容室に入っても、「自暴自棄になっちゃいけないよ」という無用な説得を受けてしまう危険性があります。

なので、もしそのへんが心配な場合には、やはり初回はセルフバリカンで頭を丸めるしかないでしょう。ただし、初回からきちんとキレイに仕上げて、刈り残しがないようにして、それから他人様の前に出ていく必要があります。

このへんについては、ちょっと違った条件での話ですが、以前の記事【「今すぐ剃髪!」と一気に行ける条件が揃った女性のみなさんへ:まずセルフバリカンしてから理容室に行きましょう】も参考にしてみてください。

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★「剃髪」と「0.5mm」は相互往来が可能です★

さて、すでに0.5mmの丸刈りにしていれば、そのまま頭皮にカミソリを当てて剃髪することができます。逆に、いちど剃髪したあと2〜3日くらい放置していれば、髪はすぐに0.5mm以上の長さに伸びてくれます。つまり、「剃髪」と「0.5mmの丸刈り」とは、簡単に相互往来ができるのです。

(この場合、慣れないうちに自分の手でカミソリを握って剃髪すると出血すること必至なので、綺麗な頭で大一番に臨みたい、ということであれば、そのときは素直に理容室に行きましょう。【自剃要諦】の各ページも参考にしてください。)

なのでたとえば、普段はケアの手間を重視して0.5mmに刈っておくけれど、何か気合を入れたいときにだけは剃髪する、といった具合に「ココロの切り替え」を楽しむことができます。

ところが、「0.5mmの丸刈り」と「剃髪」とでは、剃髪道の素人さんから見た外見の違いはごくわずかですが、実は、頭皮が感じる「空気」はこの両者ではまったく違います。なので、いちど0.5mmの丸刈りを達成した人にはぜひ、何か機会(口実ともいう)を作って剃髪も経験していただきたいと思います。

《丸刈りはOK、剃髪はNG、という環境に置かれてしまった人は…》

ところで、今の世間ではいたるところに、「0.5mmまではギリギリ許容範囲だが、剃髪はNG」というローカルルールがはびこっています。たとえば会社の就業規則なり、中学校・高校の校則なりにそういうことが書かれていることが珍しくありません。

そういう状況に置かれている人でも、最低3日の連休があれば、その連休の前夜を狙って剃髪に踏み切ることが可能です。剃ってから3日半が経った連休明けの朝にはもう1mmくらいに髪が伸びているので、そのまま元の丸刈り生活に戻ることができるのです。もし、たったの3日間では心配だ、ということであれば、夏休み年末年始ゴールデンウィークといった長期のお休みのときに挑戦してみてもいいでしょう。

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★女性の場合:丸刈りが無理なら、スポーツ刈りでなんとか頑張りましょう★

さて、女性の場合、やはり現時点ではまだまだ、丸刈り・剃髪志願者に対する「世間の壁」は決して低いとは言えません。もちろん、今すぐ丸刈りに挑戦しても大丈夫、何とかやっていける、という幸運な環境にいらっしゃるかたにはぜひ率先して丸刈りを実践していただいて、後に続く皆さんのために前途を開拓していただきたいのですが、一方で、色々なしがらみがあって今はまだ無理だ、というかたも多いと思います。

そういうかたの場合、丸刈りにならないギリギリのところで手間を極力省きたいのであれば、当面はスポーツ刈りで妥協する、というのもひとつの選択肢です。サイドやバックよりもトップの髪のほうがそれなりに長くなっていれば、「丸刈り、特に女の丸刈りは惨めだ」という世間のお節介から逃れることができます。

この場合、月に一度くらいのペースでこまめにカットに通って、綺麗なシルエットを維持する必要があります。それだけが面倒ではありますが、そのスタイルでも、髪のケアから解放されたいという目標は9割方達成されるはずです。

ちなみに、私が片足を突っ込んでいるIT業界20年以上前から言われ続けている名言のひとつに「There's more than one way to do it」というものがあります。確かに「0.5mmの丸刈り」は手間の少なさという点では最強ですが、その一点だけを追究することは必ずしも合理的な生き方にはならないんじゃないか、という思いが、ジワジワと私の脳内にも出てきているような気がします。

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ではでは、今日はこんなところで。

§0002 女性の坊主が流行ってほしい、という多くの声について

§0004 頭の形もその人の個性です!